妊娠中の心身の変化(後期)

妊娠後期(妊娠8~10ヶ月)

妊娠8ヶ月になると、お腹はより大きく前に迫り出してきて、足元が見えにくくなり、屈むのが難しくなります。またお腹が張ることがより増えてきます。他にも、頻尿、尿漏れ、腰痛・股関節痛、手足のむくみなどが出ることもあるので、困ったらかかりつけ医に相談しましょう。
なお、妊娠後期には1日の必要カロリーが妊娠前の「プラス450kcal」に増加します。お菓子で増やすのではなく、ご飯や穀物などの炭水化物を中心にバランスの良い食事で摂取しましょう。

妊娠9ヶ月になると、大きくなった子宮の上部が胃の辺りにまで近づいてきますので、胃もたれや胸焼けが起こる人もいます。つわりのように辛い時期になるかもしれませんが、より子宮が大きくなると重さによって自然に子宮の向きが変わり、胃の圧迫が軽減して症状が軽くなることが多いです。胃もたれを感じる場合は食事をこまめにして一回あたりを少量にしてみましょう。
胎児はほとんど新生児と変わらない身体になっています。妊娠34~35週を超えると呼吸を自力でできる能力が備わってきます。個人差はありますが、週に200gほど体重が増えるでしょう。

妊娠10ヶ月、妊娠36週からが「臨月」と言われています。出産予定日は、妊娠40週0日をいいますが、妊娠37週から正常な出産時期とされており、いつ出産となってもおかしくありません。予定日が近づくにつれてお腹の張りは増えてきて、血の混じったおりもの(いわゆる「おしるし」)が出てくることがあります。お腹が大きくて寝づらいでしょうが、陣痛開始に備えて体力を保っておくことも大事なので、うまく横向きになるなど工夫していきましょう。
また、出産が近づくにつれて怖さや不安が大きくなってくるかもしれません。自身がリラックスできる方法(アロマや音楽、ヨガなど)を身に着けつつ、産後の生活のための準備をご家族と一緒に考えてみましょう。

妊娠中の変化(後期)

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執筆者プロフィール

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重見大介しげみ だいすけ

産婦人科オンライン代表

全国の自治体、企業向けにオンラインでの医療相談を提供する

「産婦人科オンライン」の創業から参画

経歴
  1. 産婦人科専門医
  2. 医学博士
  3. 公衆衛生学博士
  4. 日本小児科学会成育基本法推進委員会 委員
  5. 日本医学大学 非常勤講師

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